路上で水を売る黒人少女を白人女性が非難 少女の母「人種差別」と激怒(米)

米カリフォルニア州サンフランシスコで、6月23日に起こったある出来事がソーシャルメディアを通して拡散した。路上で水を売る黒人少女を白人女性が非難したことで、少女の母親が「明らかな人種差別」と激怒、女性は後に「人種は関係ない。差別主義者ではない」と反論するも、現在はこの女性に多くの非難や脅迫が相次いでいるという。『Inside Edition』『indy100』『CNN』など複数のメディアが伝えている。

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サンフランシスコ在住のアリソン・エッテルさん(44歳)はマンションにある自宅で仕事中、大声で「冷水2ドルです!」と叫ぶ子供の声を聞いた。立て続けに聞こえる声を不快に感じたアリソンさんは、自宅前の路上で水を売る少女のもとへ出向いた。

アリソンさんは、水を売っていたジョーダン・ロジャーズちゃん(8歳)の母親エリン・オースティンさんに「丁寧に、でも断固として『仕事をしているから、もう少し静かにほしい』と頼んだ」という。ところがこのやり取りについては、両者の言い分が異なっているようだ。

拡散された動画では、携帯電話を耳にあてどこかへ電話をかけている様子のアリソンさんの後ろ姿が映し出されている。そこへエリンさんが「この女、子供に水を売らせないっていうのよ。8歳の子供を警察へ通報しているの」と話しながら撮影を続けている。自分が撮影されていることに気付いたアリソンさんは、一旦壁の後ろへしゃがみ込み身を隠すも、エリンさんは「あんたの姿を世界中に晒してやるわ」とアリソンさんの姿を追い続け、隠れているアリソンさんの目の前でも撮影を続けた。「子供が所有地で許可を得ずに水を違法に売っている」とアリソンさんが電話で話している姿を捉えたこの動画が、ジョーダンちゃんのいとこによりInstagramやTwitterなどに投稿されると、アリソンさんはたちまち「人種差別主義者」として非難を浴びることになった。後にメディアの取材で、アリソンさんは涙ながらにこのように話した。

「あの日は暑かったから、みんな窓を開けていたんです。そうしたら大声で何度も水を売る声が聞こえていたので、少女の母親に許可を得ているかどうかを尋ねました。母親は『私たちは何も悪いことはしていない。警察にでも電話して聞いてみれば?』と言ったのです。あの動画が拡散されて、私は酷い中傷や脅迫を受けています。差別主義者とまで非難されていますが、私は子供が黒人だなんて全く知りませんでした。私が知っていたのは、大声で叫び続ける子供がいたということだけです。」

「死を促す脅迫まで受けるようになって、こんな目に遭うならあのような態度を取るべきではなかったし、何も言わずにいればよかったと思っています。今は自分がしたことを恥じています。それに私が電話していたのは、警察ではなく建物の警備会社です。」

しかし一方でエリンさんはこのように語り、怒りを露わにしている。

「あの女は、私たちに静かにしてくれなどとは頼んでいません。突然やってきて娘に『水を売る許可証を見せろ』と要求したのです。見せなければ警察へ通報すると。だから私は『じゃあ通報すれば?』と言いました。するとあの女は電話をかけ始めたので、私も自分の電話でその様子を録画したのです。」

「白人だから何を言っても通用すると思ったのでしょうが、思い通りにはいかなかったようですね。だいたい8歳の子供相手に通報するということがおかしいでしょう。この子は何も悪いことはしていません。この国では、警察が黒人の子供たちを射殺しているじゃないですか。それを知っていて通報するなんて、どうかしてると言ったわけですよ。私の子供の命などどうでもいいと思っているんです。邪悪だと思いました。」

黒人差別と主張するエリンさん側に煽られるように、ネット上ではアリソンさんに対しての非難が相次いだのだが、それに関してエリンさんは「ネットでの脅迫は止めるべきです。この件で、誰も逮捕者など出したくはない」と話している。路上でクーラーボックスにペットボトルの水を入れて売っていたジョーダンちゃんは、メディアの取材に対しこのように明かした。

「ママが最近仕事を失ったので、ママを助けたいと思ったし、お金を貯めてディズニーランドへ行きたいと思ったの。」

子供の純粋な行為が大人たちの間でとんでもない騒動になってしまったのだが、後にジョーダンちゃんは見知らぬ人からディズニーランド行きのお金を出してあげるという申し出があったという。その人物はこの騒動を見て、頑張って小銭を稼ごうとするジョーダンちゃんに感動したようだ。ジョーダンちゃんは、初めてのディズニーランド旅行が今から待ちきれないといった様子だ。

アリソンさんはメディアを通して「2人に謝りたい」と伝えたが、エリンさんは「謝罪は受け入れない」と拒否した。また、この動画を投稿したジョーダンちゃんのいとこは、自身のTwitterアカウントに「この女、すっかり被害者気取りだけど、謝罪したいというのならメディアを通してではなく直接連絡してくればいい。でもみんな、どうか中傷や脅迫は止めて。それは私たちが望んでいることではないから」と綴っている。

このニュースを知った人からは、「アリソンさんが警察に通報すると言ったのは間違っているし、この態度では非難や中傷も仕方ないとは思うけど、子供の母親の『人種差別』発言もどうかと思う。こういう発言をすること自体が既に人種差別しているのでは」「でも、アメリカでは実際に何もしていない黒人が射殺されているわけでしょう。こんなことぐらいで警察を呼ぼうとするのが間違っていると思う」「白人が黒人を通報した時点で、黒人の命は危険に晒されているんだ。それが理解できない人というのは黒人でないことだけは確か」「これ、白人の子供だったらどういう展開になっていたんだろう」「この季節、多くの白人の子供たちが無許可でレモネード・スタンドを出しているでしょう? でも問題になったことってないのに」「アリソンさんはただうるさかったから文句を言っただけだよね。人種は関係なかったのでは」といった声があがっている。

画像は『So Wavy 2018年6月23日付Instagram「First crazy #bbqbecky in Oakland now #permitpatty would you rather my daughter be out here getting into shit Fr cuz an 8 year old selling water in front of her apartment building where she’s lived her whole life is NOT a reason to call the Police」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)


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